◀ シミュレーターに戻る
2026.09.02 更新

【警告】その節税、本当に「手残り」が増えていますか?
資産の組み換えに潜む“税金の罠”

不動産の売却や活用には、所得税・法人税・事業税・住民税など、さまざまな税金が複雑に絡み合います。ここで注意すべきは、「目先の節税」が必ずしもトータルの利益に繋がらないという事実です。

例えば、よく使われる「事業用資産の買換え特例」。売却時の譲渡益への課税を将来へ繰り延べられる制度ですが、税金そのものが消えるわけではありません。しかも、買換資産の税務上の取得価額は実際の購入額ではなく譲渡資産の取得費を引き継ぐため、建物などではその後の減価償却費が小さくなることがあります。「売った年の税金が安い」だけで飛びつくのは危険です。出口まで含めた最終的な手残りで判断する必要があります。

大切なのは、目先の節税に振り回されたり、「とにかく現金化すればいい」「とにかく不動産を買えばいい」といった極端な対策に走らないことです。現金であれ優良な不動産であれ、ご自身の生活を豊かにし、未来のご家族へ安全に引き継げる「真の財産」として残すための全体設計が問われます。本ページでは、見落としやすい税務リスクを避け、あなたとご家族の資産を守るための総合的な『20の実践ポイント』をここに公開いたします。

【重要・相続税の罠】また、「現金を不動産に替えれば相続税評価が下がる」という考えだけで突き進むのも危険です。評価通達による通常の評価が著しく不適当と認められる場合には、いわゆる『総則6項』により、路線価等による通常評価ではなく別の合理的な方法で評価されることがあります。さらに、2027年1月1日以後の相続等から、課税時期前5年以内に取得・新築した一定の貸付用不動産は、原則として「通常の取引価額」で評価され、一定の場合には取得価額を基に地価変動等を考慮した価額の「80%相当額」で評価できる新ルールが適用されます。これからは「評価額が下がるか」ではなく、資産価値・収益・出口まで含めて本当に手残りが増えるかが重要です。

【目次】20の税金対策と売却の真実

※項目をタップすると詳細解説へ移動します。

【第1章】現金・金融資産を守り抜く(基礎と王道)

【第2章】不動産の「評価額」を劇的に下げる

【第3章】「負動産」を断捨離し納税資金を作る

【第4章】富裕層・事業主向けの高度な戦略

【第1章】現金・金融資産を守り抜く

相続税
1. 生命保険の非課税枠の徹底活用

生命保険の死亡保険金には、相続人が受け取る場合に「500万円 × 法定相続人の数」という非課税枠があります。現金のまま保有する場合と比べ、一定額を非課税で家族に残せる可能性があるため、相続対策の基本的な選択肢の一つです。なお、非課税枠を超える部分は相続税の課税対象となります。

▲ 目次に戻る

相続税
2. 生前贈与(暦年贈与の7年ルールと孫への贈与)

年間110万円の基礎控除がある「暦年贈与」ですが、令和6年以後の贈与から、相続財産への加算対象期間が従来の3年から最長7年へ段階的に延長されました。なお、相続や遺贈などで財産を取得しないお孫さんへの暦年贈与は、原則としてこの生前贈与加算の対象外です。ただし、お孫さんが相続・遺贈等により財産を取得する場合などは取扱いが異なるため、個別確認が必要です。

▲ 目次に戻る

相続税
3. 【NEW】新・相続時精算課税制度の活用

令和6年より「相続時精算課税制度」に【年110万円の基礎控除】が新設されました。この基礎控除の範囲内で贈与した財産は、原則として贈与税がかからず、贈与者が亡くなった際にも相続税の課税価格へ加算されません。一方、年110万円を超える贈与については別の取扱いとなるため、暦年課税との比較を含めた事前シミュレーションが重要です。

▲ 目次に戻る

相続税
4. 【2026年末期限】住宅取得資金の非課税贈与特例(最大1000万円)

父母や祖父母から、自分が住むための住宅の建築・購入・リフォーム資金を贈与される場合、省エネ等住宅なら最大1,000万円(その他の住宅は500万円)まで贈与税が非課税となる特例です。ただし、適用期限は2026年12月31日までの贈与に限定されています。原則として贈与を受けた翌年3月15日までに住宅を新築・取得等し、同日までに居住するか、同日後遅滞なく居住することが確実と見込まれることなどの要件があり、贈与税の申告も必要です。
※なお、類似の「教育資金の一括贈与特例」は2026年3月末で終了しました。「結婚・子育て資金の一括贈与特例」は2027年3月末までの制度ですが、2027年度税制改正要望では廃止が要望されています。今後の税制改正で取扱いが変わる可能性があるため、利用前に最新制度の確認が必要です。

▲ 目次に戻る

相続税
5. 夫婦間の“おしどり贈与”(配偶者控除2000万円)と養子縁組の活用

婚姻期間が20年以上の夫婦間であれば、居住用不動産、またはその取得資金の贈与について、基礎控除110万円とは別に最大2,000万円まで贈与税の配偶者控除を受けられる場合があります。生前に自宅等を配偶者へ移転する方法の一つですが、将来の相続税や登記費用等も含めた比較が重要です。また、お孫さんなどとの養子縁組により、一定の場合には相続税計算上の法定相続人が増え、基礎控除額や生命保険金の非課税限度額などに影響することがあります。ただし、相続税計算上、法定相続人の数に含められる養子には人数制限があり、孫養子は原則として相続税額の2割加算の対象となるため、事前のシミュレーションが必要です。

▲ 目次に戻る

【第2章】不動産の「評価額」を劇的に下げる

相続税
6. 小規模宅地等の特例(最大80%減)

一定の要件を満たす自宅の敷地や事業用地については最大80%、貸付事業用宅地等については最大50%、相続税評価額を減額できる重要な特例です。しかし要件が非常に複雑で、「同居していなかった」「空き家にしてしまった」などの理由で適用漏れ(大損)となるケースが後を絶ちません。事前の準備が全てです。

▲ 目次に戻る

相続税所得税
7. アパート・マンション建築(立地と管理)

借金をしてアパートを建てれば評価額は下がりますが、賃貸経営は「立地が9割」です。好立地を見極めるのが大前提です。その上で、管理負担や空室リスクを抑えたい場合は、「サブリース(一括借上げ)」で安心を買うことも選択肢です。ただし、「家賃保証」と呼ばれていても借上げ賃料が見直し・減額されることがあります。税効果だけでなく、最終的な手残りまで比較して判断することが重要です。

▲ 目次に戻る

相続税法人税
8. 【NEW】「事業用定期借地」と「無償返還届」の活用

多額の借金(建築費)を背負わずとも、土地をロードサイド店舗などに「事業用定期借地」として貸し出すだけで、安定収入を得ながら土地の評価額を下げることができます。さらに、ご自身の同族会社(資産管理会社)へ土地を貸し付け、「土地の無償返還に関する届出書」を提出する方法があります。一定の要件を満たす貸宅地については、相続税評価上、自用地価額の80%相当額で評価される取扱いがあります。ただし、契約内容や地代の設定、使用貸借に該当するかなどによって評価が異なるため、税理士等による事前確認が必要です。

▲ 目次に戻る

相続税
9. 現金から「不動産」への資産組み換え

現金は原則として額面で相続税評価される一方、不動産は路線価や固定資産税評価額などを基に評価されるため、実勢価格より相続税評価額が低くなる場合があります。この評価差を活用した資産組み換えは相続対策の選択肢となりますが、取得時期や利用状況によって評価方法が異なり、2027年1月1日以降は取得・建築から5年以内の一定の貸付用不動産について新たな評価ルールも適用されるため、節税効果だけでなく資産価値・収益性を含めた判断が重要です。

▲ 目次に戻る

相続税
10. 地積規模の大きな宅地の特例(旧:広大地評価)

三大都市圏では500㎡以上、それ以外の地域では1,000㎡以上の一定の宅地について、「規模格差補正率」を用いて相続税評価額を引き下げられる場合があります。ただし、用途地域や容積率などによる対象外要件があり、減額幅も土地の規模・条件によって異なります。「土地が広い=自動的に評価額が下がる」制度ではありません。対象になるか、規模格差補正率がどこまで効くかで評価額が変わるため、広い土地ほど申告前の判定が重要です。

▲ 目次に戻る

【第3章】「負動産」を断捨離し納税資金を作る

譲渡税
11. 不良資産の早期売却(相続税の取得費加算特例)

使わない空き家や更地は、維持費ばかりかかる「負動産」です。手遅れになる前に売却し、納税資金の確保やご家族の安心(現金)に変える決断が必要です。※相続税を納めた方が、相続した土地・建物等を一定期間内(一般に相続開始から約3年10か月以内)に売却した場合、一定額の相続税を取得費に加算し、譲渡所得を圧縮できる特例があります。適用期限と加算できる金額には要件があるため、売却前の確認が重要です。

▲ 目次に戻る

譲渡税
12. 【NEW】要件緩和「空き家の3000万控除」買主解体スキーム

相続した「昭和56年5月31日以前に建築された一定の被相続人居住用家屋」などを売却した場合、要件を満たせば譲渡所得から最高3,000万円を控除できる特例です。ただし、令和6年以後の譲渡で、この家屋・敷地等を相続または遺贈により取得した相続人が3人以上の場合は1人あたり最高2,000万円となります。令和6年以後の譲渡では要件が緩和され、一定の要件を満たせば、古家付きのまま売却し、譲渡後に買主側で家屋を取り壊した場合でも特例を適用できるようになりました。その場合は、原則として譲渡した年の翌年2月15日までに取壊しを完了する必要があります。現在の適用期限は2027年12月31日までです。

▲ 目次に戻る

譲渡税手残り最大化
13. 【国策の特権】公共事業の立ち退きに潜む「収用等の5000万円特別控除スキーム」

道路拡張や区画整理など、国や自治体の公共事業のために土地や建物を売却(収用)する場合、一定の要件を満たせば、譲渡所得から最高5,000万円まで控除できる強力な特例があります。ただし、この特例を受けるには、原則として「最初に買取り等の申出があった日から6か月以内に譲渡すること」などの要件があり、一般の地主様では判断が難しい制度です。さらに、代替資産を取得する場合には別の特例との比較検討が必要になることもあるため、事前のシミュレーションが重要です。国や役所との補償内容を確認しながら、手残り額を含めた全体設計を行います。

▲ 目次に戻る

手残り最大化
14. 【究極のコスト削減】「第三者のためにする契約」で中間取得コストを圧縮

まとまった遊休地や築古の収益物件を売却する際、「第三者のためにする契約」を活用し、一定の要件のもとで売主から最終買主へ直接所有権を移転する方法があります。中間者が所有権を取得しない取引設計とすることで、中間者への所有権移転登記に伴う登録免許税や不動産取得税が発生しない形とできる場合があります。一方、不動産売買契約書は原則として印紙税の課税文書であり、この方式だから印紙税まで自動的にゼロになるわけではありません。契約形態や登記原因、契約書の作成方法を司法書士・税理士等と確認し、余計な中間コストを抑えた取引設計を行うことが重要です。

▲ 目次に戻る

相続税争族対策
15. 借地権・底地の生前整理

他人に貸している土地(底地)は、権利関係が複雑で、相続後に「売りたいのに売れない」「条件がまとまらない」という争族の火種になりやすい資産です。生前のうちに等価交換や、借地人への売却、あるいは第三者への売却を通じて権利関係をスッキリさせておくことが、残されたご家族への最大の愛情です。

▲ 目次に戻る

【第4章】富裕層・事業主向けの高度な戦略

所得税相続税
16. 資産管理会社の設立(法人化)

資産管理会社を活用して不動産賃貸収入を法人側に移し、実際に業務へ従事するご家族へ適正な給与を支払うことで、所得を分散できる場合があります。また、将来増加する収益を法人に蓄積することで、個人財産の増加を抑える効果も期待できます。ただし、個人所有の不動産を法人へ移転する場合には、譲渡所得税・登録免許税・不動産取得税などが発生する可能性があるため、移転コストを含めた事前シミュレーションが重要です。

▲ 目次に戻る

相続・贈与税
17. 医療法人の承継・法人版事業承継税制

会社経営者や医療法人など、事業を次世代へ承継する方に重要な対策です。非上場会社には、一定の要件を満たす場合、自社株に係る贈与税・相続税の納税が猶予され、一定の事由に該当すれば免除される「法人版事業承継税制」があります。特例措置は、特例承継計画の提出期限が2027年9月30日、対象となる事業承継は2027年12月31日まで。一方、医療法人は同じ制度ではなく、持分の有無や持分なし医療法人への移行など、別の制度・承継設計が必要です。「そのうち考える」では間に合わなくなるため、早めの準備が重要です。

▲ 目次に戻る

認知症対策
18. 家族信託(民事信託)の活用

認知症などにより本人の判断能力が低下すると、預金の払戻しや不動産の売却・契約など、本人による財産管理が難しくなる場合があります。元気なうちに「家族信託」を組成し、信頼できるご家族などへ財産の管理・処分権限を託しておくことで、判断能力低下後も契約内容の範囲内で財産管理を継続できる可能性があります。成年後見制度との違いも含め、事前の設計が重要です。

▲ 目次に戻る

法人税相続税
19. オペレーティングリース(航空機など)

法人に不動産売却などによる大きな利益が発生した場合、航空機などを対象とするオペレーティングリースへの出資が、一定の場合に利益の繰延べ策として活用されることがあります。ただし、節税ではなく課税時期の繰延べが中心であり、商品ごとの損益・出口時の課税・元本毀損などのリスクがあります。自社株評価への影響も含め、税理士等による事前シミュレーションが必要な法人・富裕層向けの手法です。

▲ 目次に戻る

相続税
20. 二次相続を見据えたトータルシミュレーション

配偶者には、実際に取得した正味の遺産額が「1億6,000万円」または「法定相続分相当額」のいずれか多い金額まで相続税がかからない「配偶者の税額軽減」があります。ただし、一次相続の税負担だけを抑えるために配偶者へ財産を集中させると、次に配偶者が亡くなった際の二次相続で、子供たちの相続税負担が大きくなる場合があります。一次・二次相続を合計した税負担と、ご家族ごとの財産配分を事前にシミュレーションすることが重要です。

▲ 目次に戻る
\ どの対策が最適か、プロにお任せください /

資産状況は十人十色です。当社は不動産実務の立場から「売る・残す・活かす」の選択肢を整理し、税務判断が必要な部分は提携税理士へおつなぎします。税額だけでなく、最終的にいくら残るかを軸に、売却・購入・資産活用の方向性をご提案いたします。

👉 売却・購入「無料相談フォーム」へ進む
◀ シミュレーターに戻る
※個別相談をご検討のお客様へ

当社は、お客様の知識やご意向を最大限に尊重し、無理な営業は一切行いません。不動産実務のプロとして「最終的な手残りを最大化するための選択肢」をご提案いたします。

なお、個別具体的な税務相談・税額計算・税務書類の作成・税務代理は税理士等の業務です。税務判断が必要な場合は、当社が信頼する【相続特化型の提携税理士】をご紹介し、当社は不動産実務の立場から連携して伴走いたします。