1. ホーム
  2. 不動産コラム
  3. 資産家・経営者・地主様 必見|1棟収益不動産で「収益」と「税金対策」を両立させる極意

資産家・経営者・地主様のための1棟収益不動産
──「ビジネスとしての不動産」が、なぜ守りと攻めを両立させるのか

所得税・住民税の高負担、相続税の重圧、年金制度への漠然とした不安、そして物価上昇による現預金価値の目減り──。資産形成のステージを終え、これからは「守りながら増やす」局面に入られた方ほど、これらの課題は同時多発的に押し寄せてきているのではないでしょうか。

こうした複合的な課題に対して、長く有効な選択肢の一つとされてきたのが、1棟マンション・アパートをはじめとする収益不動産です。

ただし、ここで重要なのは次の一点です。

不動産は、人が住み、家賃を払い、その積み重ねが収益を生む「ビジネス」である。

立地、賃料の適正性、入居者の質、建物管理、空室対策──これらが伴って初めて、節税効果も団体信用生命保険による保障も、「結果として」ついてくるものです。順序が逆になった瞬間、不動産は資産ではなく負債に変わります。

本稿では、1棟収益不動産がどのように「守り」と「攻め」を両立させ得るのか。資産家・法人経営者・医師・公務員といった高属性層、土地をご所有の地主、そして既に投資不動産をお持ちのオーナーの3つの立場に分けて、客観的に整理してまいります。

1.3つの立場から見た、1棟収益不動産の役割

【1】資産家・法人経営者・医師・公務員のケース

課題:高い所得税負担と、ご家族の将来保障

年収1,500万円を超える層では、所得税・住民税を合わせた実効税率が高水準に達します。さらに、法人経営者や医師は事業収益の安定化、お子様の代への円滑な資産承継、そしてご自身に万一のことがあった際のご家族の生活保障という、複数の課題を同時に抱えていらっしゃることが少なくありません。

攻め:安定した家賃収入という「第二の収益源」

立地と賃料設定が適正な1棟マンション・アパートは、本業や年金とは別の安定したキャッシュフローを生み出します。これは事業収入の波を平準化し、経営者にとっては事業承継までの「時間を買う」武器にもなります。

ただし、これが成立する前提は、入居需要のあるエリアで、適正な賃料で、健全に運営されていることです。表面利回りの数字だけを追って需要の弱い立地を選べば、空室と修繕費で実質利回りは容易に逆転します。

守り:減価償却を活用した課税所得の圧縮

建物の減価償却費は、現金支出を伴わない経費として計上でき、不動産所得の課税対象額を圧縮します。給与所得や事業所得との損益通算が可能な場合、結果として全体の所得税・住民税負担を抑える効果が生まれます。

ただしこれも「税効果ありき」で物件を選ぶと、本業の利益を不動産の赤字で消すだけの構造に陥り、本末転倒となります。あくまで「ビジネスとして成立する物件」が前提です。

もう一つの守り:団体信用生命保険による保障設計

融資を活用して1棟物件を取得する際、多くのケースで団体信用生命保険(団信)が付帯します。万一の際にはローン残債が完済され、ご家族には無借金の収益物件と、そこから生まれる家賃収入が残ります。

仮に2億円の融資を組まれた場合、団信は実質的に2億円相当の生命保険機能を果たします。一般的な生命保険でこの保障額を確保しようとすれば、月々の保険料は相当な金額になりますが、団信の場合は金利に上乗せされる形で、ローン返済の中に組み込まれます。

家賃収入で資産を築き、万一の際にはご家族に無借金の収益源を遺す──これが、1棟物件と融資を組み合わせた最大の保障設計です。

※【ご注意】団信でローンが完済されると、相続税計算時の「債務控除」が使えなくなるため、純粋な「相続税の節税対策」としては不向きです。あくまで「ご家族への生活保障」としてご認識ください。

【2】土地をご所有の地主のケース

課題:更地で持ち続けることの「見えないコスト」

先祖代々の土地を、駐車場や遊休地のまま保有されているケースは少なくありません。しかし、更地のまま保有することには、固定資産税の高負担と、相続時の評価額がそのまま課税対象となるという、二つの「見えないコスト」が伴います。

王道の選択肢:土地活用としての1棟新築

ご自身の土地に賃貸用マンション・アパートを新築した場合、その土地は「貸家建付地」として評価され、自用地としての評価額から借地権割合・借家権割合相当分が減額されます。さらに建物部分も「貸家」として、借家権割合分が控除されます。

結果として、更地のまま保有していた場合と比べて、相続税評価額は大きく圧縮されます。これは小手先の節税ではなく、土地を「収益を生む状態」に変えたことに対する、税法上の評価方法の違いに基づく結果です。

土地活用は、節税のための手段ではなく、土地を遊ばせず収益化するための選択肢の一つです。節税効果は、その「結果」として現れるものとご理解ください。

ビジネスとして成立させるための前提

ただし、地主による土地活用の現場で繰り返し起きてきたのが、「業者の言うままに大きすぎる建物を建ててしまう」「需要のないエリアに無理に建てる」というケースです。

土地があるからこそ、その土地が本当に賃貸需要のあるエリアなのか、適正な戸数・間取り・賃料設定はどの水準なのか、長期的な空室リスクと修繕費はどう見積もるべきか──この精査が欠かせません。

【3】既に投資物件をお持ちのオーナーのケース

課題:保有を続けることが、本当に最適解か

複数の物件を保有されているオーナーや、サラリーマン投資家の方の中には、購入から年数が経過し、減価償却のメリットが薄れ、修繕費が増加し、当初想定した収益と現実の手残りが乖離してきているケースが見受けられます。

資産の組み換えという選択肢

こうした局面で検討されるのが、資産の組み換えです。減価償却の終了や築年数の進行で「税効果も収益性も低下した物件」を売却し、その資金を、より収益性が高く、減価償却の取れる物件、あるいは立地優位性の高いエリアの物件へと組み換える。これにより、収益とリスクのバランスを再構築することができます。

また、複数物件を1棟物件に集約することで、管理コストの効率化、相続時の分割容易性の向上、損益通算の最適化といった副次的なメリットも期待できます。

組み換えにおける重要な視点

ただし、組み換えは売却益課税、購入時の諸費用、新規融資の条件など、複数の変数を同時に検討する必要があります。「現在の物件を持ち続けた場合の10年後」と「組み換えた場合の10年後」を、税引き後の真の手残りで比較することが、判断の出発点となります。

2.客観的に押さえておくべきリスク──総則6項という原則規定

「節税効果」だけを目的にすると、議論の対象になり得る

ここまで述べてきた通り、1棟収益不動産は、ビジネスとしての健全性を前提とすれば、結果として税負担の軽減や保障機能をもたらします。

一方で、立地・賃料・管理といった事業性を二の次にして、節税効果のみを目的とした極端なスキームを構築した場合、税務上の議論の対象となり得る点は、客観的に押さえておくべきです。

総則6項とは──評価の公平性を担保するための原則

国税庁が定める財産評価基本通達の総則第6項は、以下のように規定されています。

「この通達の定めによって評価することが著しく不適当と認められる財産の価額は、国税庁長官の指示を受けて評価する。」(財産評価基本通達6)

これは、財産評価における画一的な計算が、結果として実質的な公平性を欠く事案が生じた場合に、例外的な評価を行うための原則規定です。

令和4年4月19日 最高裁判決が示した判断枠組み

令和4年4月19日の最高裁判決(令和2年(行ヒ)第283号)では、相続開始前の数年間に高齢の被相続人が借入を活用して不動産を取得し、相続後に通達評価で申告した事案について、国税当局が総則6項を適用した課税処分が適法と判断されました。

判決の要点は、結論そのものよりも、どのような場合に「実質的な租税負担の公平に反する事情」があると判断されるかの枠組みを示した点にあります。具体的には、市場価格と通達評価額の乖離の程度、取得・売却の経緯、取得の動機、被相続人の年齢や健康状態などが、総合的に勘案されるものと整理されています。

1棟オーナーが受け取るべきメッセージ

この判例から、1棟マンション・アパートのオーナーが客観的に受け取るべきメッセージは、極めてシンプルです。

ビジネスとしての実態を伴った投資・所有であれば、過度に恐れる必要はありません。一方、節税効果のみを目的とした極端なスキームは、議論の対象となり得ます。

そして、自分の所有不動産が「市場価格に対してどの程度の評価額にあるのか」を、客観的な数値として把握しておくことは、こうした議論に対する最も基本的かつ強力な備えとなります。

一次情報のご案内

総則6項を含む財産評価の基本ルールは、国税庁の以下のページで原文を確認することができます。重要な意思決定の前には、税理士などの専門家にご相談いただくことが原則ですが、その前提として一次情報に触れておかれることも、客観的な判断の基礎となります。
https://www.nta.go.jp/law/tsutatsu/kihon/sisan/hyoka_new/01/01.htm

3.「真の手残り」を数字で把握することが、すべての出発点

感覚と業者の売り文句から、客観的な数字へ

ここまで申し上げてきたことを、一行に凝縮するとこうなります。

不動産投資はビジネスである。ビジネスである以上、判断の基礎は「客観的な数字」でなければならない。

表面利回り、提案書に書かれた想定賃料、業者の「大丈夫です」という言葉──これらはあくまで出発点であり、判断の根拠ではありません。

空室を織り込んだ実効賃料、修繕積立金、固定資産税、管理費、ローン金利、減価償却、税引き後のキャッシュフロー、相続時の評価額と市場価格の乖離率。これらをご自身の物件・ご自身の状況に当てはめて数値化したとき、初めて「ビジネスとして成立しているか」「組み換えるべきか」「次の投資判断はどうあるべきか」が見えてきます。

無料でご利用いただける、4つの客観視ツール

本稿では、オーナー様ご自身が「真の手残り」や「現状の客観的数値」を把握するための無料シミュレーター群をご用意しております。

本業や本来のご検討業務にお時間を割く前の、最初の一歩としてお使いいただけるよう、完全匿名・会員登録不要で以下の診断が可能です。

  • ① 相続税概算シミュレーター
    所有されている不動産や現金の額を入力するだけで、将来、ご家族にかかる概算の相続税額を瞬時に診断し、事前の対策に役立てることができます。
  • ② 【完全匿名】マジ手残りシミュレーター
    売却価格から、税金・解体費・ローン返済などすべての支出を差し引いた「口座に残る純粋な現金」を正確に予測します。
  • ③ 【投資家向け】収益物件・リアル売却査定シミュレーター
    業者に知られずにリアルな相場を算出。減価償却切れによる「デッドクロス」の危険度も判定します。
  • ④ 【投資物件】購入シミュレーター・最適化診断
    検討中物件の数値を入力するだけで、プロの知見に基づき「真の手残り」と「投資回収期間」を冷徹に診断します。

👇 誰にも知られずに、まずは数字で客観視

無料・資産診断ツール群へ進む

不動産という「ビジネス」を成功に導く出発点は、感覚や売り文句ではなく、ご自身の手元にある客観的な数字です。本稿が、その数字に向き合われる最初のきっかけとなれば幸いです。


【ご留意事項】
本稿は2026年5月時点で公表されている国税庁等の公式情報、および公開判例に基づき、情報提供を目的として作成したものであり、特定の投資・節税スキームを推奨するものではありません。融資・保険・税務に関する個別具体的な判断につきましては、必ず金融機関、保険会社、税理士等の専門家にご相談くださいますようお願い申し上げます。投資には元本欠損のリスクがある旨、あらかじめご承知おきください。

Produced by: PROSPERT Inc.

© 2023 – PROSPERT Inc. All Rights Reserved.